【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】
第7章 異国の一夜※
「he is my lover.」
自分の腕を掴み、女性に牽制する仁美を見て、悟は笑った。
(過去の僕は趣味がいい。)
仁美から話を聞いても、全然合わない性格。
女性に対して、鈍感?
全て、この仁美を見たいから、演じていただけだろう。
そんな悟の演技に引っ掛かり、毎回こうして、子猫の様な威嚇で悟を守っているつもりの仁美がとても愛おしい。
「are you my lover?」
悟は仁美の頬に触れると、仁美にキスをした。
仁美はびっくりした様に、悟の顔を離した。
ただ悟を助けようと思ってやった行動だ。
「っ違う!」
「違わない。」
悟はグッと仁美の腰を引き寄せる。
「君は僕の恋人だ。」
そう言って、またキスをしてくる悟に、仁美は目を細めた。
真実の相手なんて知らない。
彼女が自分の恋人じゃないと言うなら、誰が恋人になれるんだ。
「仁美、諦めて…。」
今世も君は僕のモノだ。
そう呟いて、悟は仁美の唇を離さない。
周りから、拍手と冷やかしの声が聞こえる。
騒がしい店内のはずなのに、自分の心臓の鼓動しか聞こえない。
「っ…悟、やめて…。」
「…そう呼んでたの?」
とても甘美な響きだ。
一晩中、仁美の口から聞いていたい。
見上げて見た悟の顔は、愛しい恋人を見る様に、仁美を見ている。
仁美は目をギュッと顰めた。
ああ、貴方は本当に残酷な人だ。
悟の舌が仁美の唇を割って入ってきた。
仁美は悟の肩をぎゅっと握った。
彼がこれからどうするか、分かる。