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【呪術廻戦】五条悟から逃げたいので呪詛師目指します【R18】

第7章 異国の一夜※


「………誰?」

悟の口元は笑っているのに、目は笑っていない。

「…脅しても答えません。」

仁美は笑って悟に言った。

「仁美。」

悟はスッとサングラスを取って、今度は微笑みかけながら仁美に言った。

「……色仕掛けも通じません。」

いや、通じそうだ。

プイッと横を向いた仁美が可愛くてしょうがない。

何となく分かっていたが、仁美は面食いだ。

そして悟はドストライクのはずだ。

悟の憶測は間違ってはいないが、仁美が答えられる訳が無かった。

術式が反応した相手が、乙骨憂太だなんて。

すぐにバレるだろうが、言うタイミングは気を付けないと。

(…私に犯罪者になれというのか…。)

不思議な事に、仁美は全く憂太に何も感じなかった。

本当に愛し合う相手なのだろうか。

そもそも真実の愛とは、愛し合う事が前提なのだろうか。

仁美は眉間に皺を寄せて、ビールを飲んだ。

どの道、解明できなければ、残るは死だけだ。

仁美が考え込んでいると、店の音楽がアップテンポのモノになった。

急に店内が更に賑やかになって、殆どの人が立ち上がって、踊り出した。

仁美が呆気に取られていると、1人の女性が悟の側に来た。

悟をダンスに誘っている様だ。

彼女の手が悟の腕に触れた。

悟がチラッと困った様に仁美を見た。

前世では、ソレが悟からのヘルプの合図だった。

悟はいつも女性に言い寄られても、困った顔をするだけだ。

ソレは咄嗟の行動だった。

ガタッと立って、女性が触れている悟の腕を仁美が掴んだ。
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