引き留められたらトリップしてた/第5人格 ※R18
第7章 【6】後遺症 (傭兵)※R18 微グロ表現 愛され
【数日後】
「ほらほら、ひげさん、おやつだよ」
『みやぁぉぉん』
あれから数日、迷子のひげさんはナワーブが飼い主になることになった。ひげさんは保護されてからすごく嬉しそうで、毎日ナワーブにベッタリだ。
私は、試合では人間のままの唯一の存在だが、
荘園に帰ると、骨折程度だと3日位ですぐ治るらしく、
数日経った今は、内臓も元に戻り、怪我は一切残らなかった。
「(本当に不思議……
彼らはぬいぐるみになるから怪我もせず戻ってこれるけど、
私は人間のままだから怪我はそのままなんだな……)」
現実でもこんなに治りが早いといいのだけれど。
全て再生して、後遺症も残らないなんてすごい世界だ。
傭兵『おっ…まーたおやつ食ってんの?
ホントこいつは食いしん坊だな!』
「飼い主に似たんじゃなーい?^^」
傭兵『お?やるか?』
「いぇ……なんでもないです…」
ナワーブは私が目の前で出血死したことによって、
少し心にダメージを受けたらしく、少々過保護になった。
別に大したことは無いのに、、、
多分、試合では他の人はみんなぬいぐるみで、血も怪我も人間のようにはならないし、見ることはないからダメージが私とは違うんだろうな……
『にゃぉ!!!』
傭兵『あっ、ひげさん、遠くに行くなよ!!』
「あらら、ヒゲさんって気分屋なんだね。」
傭兵『まあ、あのくらい自由な方がいいだろう、』
「そうだね…私もそろそろ部屋に戻るよ。」
傭兵『あぁ。気をつけろよ、またな、』
部屋を出ようとした時、何も無いところで躓きそうになり、
また思い切り彼に支えられた。
傭兵『だから…気をつけろって…』
「あはは……面目ない……汗」
最後の角を曲がって私が見えなくなるまで、
彼はずっと私の方を見てくれていた。
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