第13章 沖田 攻撃は最大の防御
「アキ…」
今日もまたこの時間。
今日は後ろから抱き締められている。
総悟の甘い声が直接耳に伝わり、
それだけで心臓が壊れそうになる。
日々耐性がなくなっている気がする。
「待って!
総悟…あのさ…好き、だよ?」
総悟が何かを言う前に、
無理やり身体を回し、
控え目に総悟を見ながら
自分の気持ちを伝えた。
総悟がしてくれるみたいに、
ジッと目を見つめることは
出来なかった。
けれど、
それでも言葉にしたいと思った。
いつも私ばかり気持ちを
伝えてもらってるのは
公平じゃない気がしたから。
それに、
言葉にしなきゃ伝わらないのは、
何も女に限ったことでもないと思うし。