第12章 銀時 一緒にいたい
「え、急にどうしたの。」
手で遊ぶのをやめ、
ギュッと抱きしめられた。
今までより顔と顔が近くなったのを肌で感じる。
「急にじゃないよー?
ずっと思ってたもん。」
私を抱きしめていた右手だけを穿いで、
今度は私が銀ちゃんの手で遊び始める。
「まぁ別にいいけど。
銀ちゃんの意思も必要だしね。」
思いの外銀ちゃんの反応が悪く、私は唇を尖らせた。
「いや、したくないとかじゃないよ?
そりゃ銀さんだってアキと一緒になりてぇけどよ…」
銀ちゃんの声が弱々しくなったような気がした。
その声と同時に、銀ちゃんが私の肩に顔を埋める。
首を回して銀ちゃんを見ようとするも、伏せているため表情がわからない。
フワフワとした髪の毛が首と頬にあたりくすぐったい。