第11章 近藤・土方 願ってはみるけど叶うなって思ってる。
「それは置いといてだな、アキ…
今本当に彼氏とかいないのか?」
近藤さんはアキの肩をガシっと掴み、真剣な表情で問う。
あーほらめんどくさい。
「…近藤さんも土方さんも今日は何なんですか?
結婚だの彼氏だのめんどくさい話…」
アキの冷めた視線が、近藤さんと俺とを交互に移動した。
「めんどくさいとか言わないの!お父さんは真剣に悩んでるんだからね!」
「私はゴリラのDNAを受け継いだ記憶はございません。」
「トシ!!!娘が反抗期!!俺泣いちゃう!」
半泣きで鼻水垂らしたおっさんにすがりつかれてもとても嬉しくない。
「だから放っとけって言ったじゃねぇか。」
「でもでもでも!」
「あーもう!近藤さん!これだけは言っておきます!
私は彼氏だの結婚だので幸せになることなんかより、近藤さんとか土方さんとか総悟と一緒にいることの方が大事だし幸せなんです!!!だから私の将来の世話はあなた達がしてください!」
アキは近藤さんのウジウジを吹き飛ばすかのように言い放った。