第7章 銀時 ただの救世主
その言葉につられて、横の銀ちゃんを見やると
バチッと目があった。
そんな見られていると思わなくて、つい目を逸らしてしまう。
「わ、わかった!お金払う!いくら?」
銀ちゃんは私の言葉を無視して続ける。
「それにだな、アキ。
一人暮らしの女の子が、部屋に簡単に男を招き入れちゃいけません。」
もう一度そっと銀ちゃんに視線を戻すと、
横目で私を見ながら話していた。
「へっ?!」
そんな銀ちゃんを確認した途端、
私の視界は銀ちゃんの顔と天井だけになった。
「ちょ、銀ちゃん?!いきなり何?!」
「代金、これで構わねぇけど?」
抵抗しようと試みるものの、銀ちゃんの手が私の手首をベッドに張り付けているため動けない。
「ぎ、銀ちゃん…ちょっとどいて?」
「はぁ…わかってねぇなアキは。
男はみんな狼なわけよ。
アキの部屋にいて、アキはベッドの上にいて、アキが潤んだ瞳で見つめてきたりしたら、銀さんの理性もつわけないじゃん?
崩れるどころの騒ぎじゃないよ?理性蒸発しちゃったよ。もう復活しねぇかもしんない。」