第3章 山崎 マヨネーズの人
重そうな音を立てて置かれたカゴの中にはマヨネーズとマヨネーズとマヨネーズと…。
来た。
マヨネーズの人。
「はぁ…お願いしまーす」
溜め息と同時に肩を落としながらそう伝えるお客さん。
垂れ目な感じのせいか、
この疲労感のせいか、
不思議な哀愁が漂っている。
「マヨネーズ14本でお間違いないですか?」
「え!嘘!15本なかったですか?!」
「え!あ、ちょっともう一回数えていいですか?」
もう一度数えてもやっぱり14本。
「あーまぁいいや、すいませんそれでお願いします」
そんなこんなでマヨネーズの人は14本のマヨネーズを買って帰っていった。