第2章 土方 甘い甘い水分補給
周りをキョロキョロ見回していると、
気付いたら壁と土方さんに挟まれていた。
そして、あの鋭い眼光で見つめられる。
え?なになになになに?怖いんだけど。
「ひ、土方さん?どうかしました?」
その言葉を言い終わるか終らないかのところで
土方さんの口で私の口は塞がれた。
「んっ…」
突然すぎて最初は動けなかったが、
途中で我に返り、ばしばしと土方さんの肩を叩いて抵抗する。
そうすると渋々土方さんは離れてくれた。
もちろん、私を挟んだ体勢は変えないまま。
何事かと土方さんの顔を見上げていると、
土方さんはペロリと自分の唇を舐めた。
それがまた妙に色っぽくて、
さっき以上に心臓が高鳴った。
きっと私の顔は赤くなっているだろう。
路地が暗いのが救い。
「やっぱり甘ぇ。」
そうして再びキスをされた。