第2章 1日目
「たまたま居合わせただけというか、お前がエレベーターホール前で男の人に殴られそうだったところを俺たちが助けたんだろ」
うわ黙ってたのに全部言われた。しかしこの金髪さんは悪くない。
「!?……紫苑……?」
「僕は悪くないからね?」
類にニッコリと笑い付けられるが全部俺は跳ね除けた。
「というか初対面の人に暴力振るわれるって紫苑、お前一体何やったんだ?」
「なんもやってないって。猫くん。よくわかんないけど胸ぐら掴まれたの」
理解をしたのかそれ以上は何も言ってこなかった。
「それはともかく、先程はありがとうございました」
「幼なじみを助けてくれてありがとうございます」
「いえいえ。実際に助けたのは私たちでは無いので気にしないで欲しいです」
「それでも手を差し伸べてくれたので一応お礼を言わせてください」
「どういたしまして。君に怪我がなくって良かったよ」
「えへ。ありがとうございます」
そんな言い合いながらみんな席に座ると同時に電気が暗くなった。