第2章 1日目
「3人とも仲がいいんですね」
軽い口喧嘩をしていると目の前から話しかけてくる声が聞こえてきた。
「あ……ごめんなさい。僕達、うるさかったですかね?」
話しかけてきたのは相席の黒髪の男性だ。慌てて俺が謝るとその男性は首を振った。
「いえ。そこまでうるさくはなかったですよ」
これ京都弁で言うすごくうるさかったみたいな感じじゃん。
「御三方はどんな関係なんですか?」
「俺たちは同じ高校の先輩とクラスメイトなんです」
猫くん、今更猫かぶりした所で遅いと思うんだけど。
「ええ。2人とも僕の可愛い後輩ですよ」
本当にそう思ってんの??いつもの怪しげな笑みを見ながら俺は話を続けた。
「それで、えっと、あの……」
「そういえば自己紹介がまだだったね!オレはい、じゃなかった。フェリシアーノ・ヴァルガス。好きな食べ物はピッツアとパスタだよ!よろしくね!はーい、次、菊」
「わ、私ですか?!こほん。私は本田菊と申します。好きな食べ物は塩鮭です。よろしくお願いしますね」
「はい、次ルート!」
「は?俺か。俺はルートヴィッヒ・バイルシュミットだ。好きな食べ物は……ビールだ。よろしく頼む」
右からフェリシアーノさん、本田さん、ルートヴィッヒさんは自己紹介をし始めた。
「僕は神代類と申します。好きな食べ物はラムネ菓子です。よろしくお願いします」
「僕は暁山紫苑って言います。えっと、好きな食べ物はりんごゼリーとココアです。よろしくですね!」
「俺は東雲彰人です。好きな食べ物は……甘いものですかね。よろしくお願いします」
こいつサラッとパンケーキすっ飛ばしたぞ。
「みんなよろしくね!ところで紫苑くんはそんな量で足りるの?」
「問題ないですよ」
「あーこいつ、前からそういう感じなんで問題は無いですよ。食べてくれる分マシって言うか」
「たべて……!?」
「一応考えて取ってきてますからね?」
必要最低限の料理だけ取ってるだけだけど。だってホントにご飯好きじゃないもん。