第2章 1日目
「あんたより年下の女性の方々をそんなにいたぶってそんなに楽しいすか?」
エレベーターホールに向かうととある男の声が聞こえた。なんだと思い近づくと蘭と園子の前にオレンジ色の髪のチャラそうな男が立っておりその目の前にいる金髪に染めたチャラそうな男に威圧を送っていた。何があったのだろうか。俺は当たりを見回してから金髪に染めた男を見た。
「あ゛?なんだテメェ。勝手に入ってきやがって。こっちの話だろうが。あ゛??」
「沢山人が集まっているのにエレベーターを塞いでる方がメーワクなんすけど」
「は?」
「そうですね……迷惑をかける方なら容赦は出来ませんね」
唐突に横から伸びてきた腕の持ち主は褐色肌の……安室透だった。
「あんたは……」
「この2人を守って頂きありがとうございました。ここから先は僕に任せてください」
「……分かりました。では、」
オレンジ色の髪のチャラそうな男はエレベーターホールから出て脇にある階段を降りた。
「さて、ではあなたは蘭さんたちに何のようなんですかね?」
「お、おれはただ声をかけただけだ!」
「そうなんですか?蘭さん、園子さん」
「えっと……」
「私たちはそいつに「なんでお前らみたいやガキらが乗ってんだ!?」ってイチャモンをつけられたんです!そしたらさっきの男の子が間に入ってきてくれたんです」
「なるほど……そういうことですか……」
しばらく考え事をしたのち安室透は口を開いた。
「僕はなぜあなたのような小者が乗っているのか気になりますね」
皮肉交じりなのかもしれない。そんな言葉を言った安室透の目は正気じゃなかった。
「ひぃ!ごめんなさい!!」
その男の人は走り去って言ってしまった。
「蘭姉ちゃんたち、大丈夫!?」
「大丈夫だよ。ただちょっとびっくりしただけだよ」
「そっか……」
俺たちはそのまま大ホールに移動をした。