【HUNTER × HUNTER】アナタの奥まで【R18】
第2章 私の名前
少女は産まれて初めて見た部屋の外に好奇心を向けた
その感情の動きをイルミは素早く察知し「お前はただの駒だ。それ以外の何物でもない」と言い放った。
その言葉には感情を持てば殺すという意味も含めていた。
その日から毎日イルミが用意した新しい部屋で少女は訓練を受けた。
全てイルミが手配した者によりまた一段と上がったスパルタの訓練を受けさせられ、食事は必要最低限であり、毒に抵抗力を持たせるためかその食事には毒が含まれていた。
時間があればイルミは少女の元へと通い、少女が立てなくなるまで痛めつけるように相手をした。
少女の身体はボロボロで休む時間はない。それでも裏腹に少女の身体は日に日に回復する時間を短縮させた
その少女の身体の変化にはイルミは気づいており、イルミは少女に会う度に機嫌を良くした。
ここまではイルミの思い通りであった。
ところがあれから1年後誤算が起きてしまう
イルミは15歳、少女は7歳に、キルアは4歳であった。
ある日少女はいつも通り訓練を終え、就寝しようとした時だった。扉が開く音がした。
少女は身構えて部屋に入ってくる者を警戒した。
扉からは白くふわふわした髪の小柄の男の子が入ってきた
少女は彼を見て警戒を解いた
「あれ、やっぱ人いるんじゃん。兄貴がよくここ出入りしてたから気になってたんだよね」
「...」
「そんな警戒すんなよ、なんもしねーよ。オレキルアっていうんだ。お前は?」
「14号」
「14号?なんだそれ。名前じゃねーじゃん」
キルアは少女へと1歩ずつ歩み寄ってきた
少女は"キルア"と聞いてから、イルミが言っていたあのキルアか。と理解した
それにしても人と話すのは少女は久しぶりであった
前に訓練係の女の人と仲良くなり沢山お話をしていたことがあった。