第7章 全員で
その反面、おらふくんだけはきょとんとした様子で、あろうことか俺のアザを見ながら痛くない? と聞き始める。
これは怪我ではないんだと説明するのも恥ずかしくて俺が曖昧な回答をすると、僕バンドエイド持ってるよと言い、なんのことか分からないでいると、バックから絆創膏を取り出してきて納得した。
「ほら、これでええんやない?」
「ありがとう、おらふくん」
ちょっとズレてるけど、おらふくんから放たれるふわふわした雰囲気も好きでその優しさに素直に受け入れていると、ぼんさんがまたもや騒ぎ出した。
「あ、おんりーだけズルいぞっ。俺にも絆創膏くれよ!」
何言ってるんだ、この人は。
ドズルさんもMENももはや怒る気持ちすら忘れて呆れ顔をしていたが、どこか鈍感なおらふくんは明るく笑って、まだあるから貼ってあげるよと最終的には全員に絆創膏を貼ることになった。
ドズルさんは鼻の上、ぼんさんは頬、そしてMENは額に貼られ、怪我もしていないのに絆創膏を貼った恋人たちがおかしくて笑ったらみんなも一緒に笑ってくれた。
「これでみんなお揃いやね♪」
絆創膏を貼り終えたおらふくんは満足げだ。こうやって笑い合える時間が、ずっと続いて欲しいなと俺は心から願った。