第7章 全員で
日曜日。
俺が密かにずっと楽しみにしていた日曜日がやって来た。
日曜日は、四人が俺の家に来る日。といってもドズぼんは昨日泊まっていたから、来たのはおらふくんとMENなんだけど。
「手出しましたか」
訪問して早々、MENがぼんさんに訊ねる。なんでよと速攻返事をするぼんさんに、僕がいたから大丈夫とドズルさんが割り込み、何が大丈夫なのよとますます話がややこしくなる。
「ねぇねぇ、おんりー。今日はこれ持ってきたから一緒にやろうな♪」
三人の会話が分かっているのかいないのか、そう言って持っていた折り畳みのボードみたいなのを持ち上げた。
「何それ?」
「人生スゴロクなんよ」
「人生スゴロク……?」
やっぱおんりーは知らないかぁなんておらふくんが目を上げると、ドズぼんの会話からさっさと抜け出してきたMENが、それはだなと説明にやって来る。
俺たちがリビングで人生スゴロクとやらを広げた時にはドズぼんもやって来て、置いてけぼりにしないでよと話に入ってきた。
説明を聞く限り、人生をスゴロクにしたボードゲームらしく、おらふくん曰く「某鉄道で世界を巡るゲームと同じ」らしい。
ならばオンラインで似たようなゲームをやればいいじゃないかという話だが、人生スゴロクも、きっと俺たちがこうしてリアルに会うためのこじつけでしかなくて、本当は一緒にいられるならなんでもよかったのだ。