第7章 蒼炎と蕭索※ホークス
思ったより、状況は最悪の様だ。
衝動を完全に満たす時間を過ごしていた。
だから、こんなにも衝動を抑えられなくなっている。
「……剛翼を部屋に戻すから、ちょっと待ってろ。」
ホークスの言葉にゆらの顔がパッと明るくなった。
窓から剛翼がどんどん床に置かれていく。
その様子を見る事なく、ゆらはずっとホークスを見下ろしていた。
まるで楽しみにしている誕生日を迎える様な笑顔で。
そのゆらの姿を見て、ホークスは目を細める。
最後の剛翼が部屋に戻って来た。
「……1分…ソレで気分を昂らせろ。」
ホークス相手なら。
「十分♡」
ゆらは鎖を出すと、ホークスの体を締め上げた。
羽が無いので、しっかりとホークスの腕まで鎖が食い込んでくれる。
ゆらはその光景に、恍悦のため息を漏らした。
興奮し過ぎて、縛る力を入れ過ぎてしまった様だ。
ホークスの顔が痛みに歪んだ。
「…ホークス、痛い?」
嬉しそうにゆらはホークスに聞いて、そのまま唇を奪った。
相変わらず、相手を考えない喰らう様なキスだ。
獣の様にホークスの唇から舌、口内を喰らい尽くす。
ゆらに元々こんな加虐心があっのだろうか。
息が苦しくても、鎖が邪魔をしてゆらを退かせない。
「っゆらっ…」
辞めさせようと声をかけるが、すぐにゆらに塞がれる。
「…ホークス…ダメ…もっとしたい。」
ゆらはそう言って、目を伏せるとホークスの胸元に手を置いた。
ビクッとホークスの体が反応する。
その光景を見て、ゆらは自分の欲望のままに、ホークスの首元に唇を置いた。