第7章 蒼炎と蕭索※ホークス
「… ゆらほら、下手でもいいから、こい…。」
ホークスが挑発する様に舌を絡めてくる。
まるで自分がホークスの餌になった気分だ。
美味しそうに自分を食べているホークスに、眉間に皺が寄った。
ゆらの手が、ホークスの顔を掴んで、舌がホークスの口内に入ってきた。
今度はホークスが後ろに反る形になって、ソファに背中を押し付けられた。
「っはっ…はぁ……ん……。」
何度も何度も唇を繰り返し押し付けて、ホークスの唇を喰んだ。
「……はぁ……ホークス……。」
ゆらが少し唇を離すと、唾液がゆらの舌から糸を引いた。
ホークスも、相変わらず夢中でキスしてくるゆらに、高揚の表情を隠さなかった。
少し顔を紅潮させたホークスを目を細めて、ゆらが見下ろす。
ホークスの手を掴むと、自分とホークスを拘束具で繋いだ。
はぁ…と、高揚を混ぜた吐息を漏らして、その光景を見ている。
「……ダメだろゆら、早く外せ。」
ホークスはゆらを諭す様に、顔に手を添えて、ゆらの顔を覗き込んだ。
「…ホークス…。」
ゆらは悲しい顔をする。
それでもホークスは、ジッとゆらの目を見て、叱っている様な目付きでゆらを見る。
「……………。」
ゆらは仕方なく、拘束具を解いた。
「…よし、いい子だ。…おいで…。」
まるで犬を躾けているみたいな言い方に、ゆらは顔を膨らませるが、両手を広げるホークスの胸に顔を埋める。
ホークス出来には、猛獣を躾けている気分だ。
ホークスの背中に腕を回すが、剛翼が邪魔だ。
「……毟りたい…。」
ホークスはゆらの言葉に苦笑いする。