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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第5章 蒼炎を逐う※轟焦凍


「…そうなんだ…残念…。」

ゆらは不満そうに言った後に、グッと死柄木に当てた鎖に力を入れた。

「なら、死柄木が荼毘の代わりに遊んでよ♡」

後ろから死柄木の耳元に口を近づけた。

「場所変えよ?♡」

「…気色悪い…。」

死柄木は心底嫌そうにゆらの顔を掴んだ。

「…はぁ、荼毘は今この町に居る。」

諦めた様に死柄木は言った。

「見つけてみれば?」

死柄木のニヤッとした目が、掌の隙間から見えた。

「………まぁいいか…。」

探すのもまた一興だ。

ゆらは鎖を死柄木から外すと、そのまま上に飛んだ。

「ソレでは皆さん、また会いましょう♡」

次に会った時には、どんな対面の状況か分からないけど。

ゆらはニッコリ笑って、死柄木達を見下ろした。

「行かせるか!」

トゥワイスが自分をコピーして、一斉にゆらに襲いかかって来た。

ゆらは手から網状の鎖を出すと、襲いかかって来たトゥワイスの群を、網の中に捉えた。

個性抹消で、網の中に入っていたトゥワイス達が消えていく。

個性訓練合宿で、少しの間なら手から鎖が離れても抹消が使える様になった。

必殺技の強化で、鎖を網の様に出す事を考えた。

雄英にいれば、ゆらはどんどん強くなっていく。

今はゆらに対して、敵意を見せてこない死柄木。

いつか、彼と対峙した時に、その力に届いているだろう。

自分と同じ捕食者の目でゆらを見上げる死柄木を最後に見て、ゆらはその場から荼毘の元に向かった。

ゆらは荼毘を探す為に高いビルの上に向かった。

邪魔な構築物が無い上空では、月明かりがハッキリと地上を照らしている。

ゆらは丸くなっている月を見た。

アレから1か月だったんだ。

今日、荼毘に会える。

ゆらはその月を見て、そう感じた。
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