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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第5章 蒼炎を逐う※轟焦凍


ビルの屋上から、裏道に入って行く荼毘を見つける。

私はその姿を確認して、間違いなく笑みを浮かべているだろう。

体を前に倒すと、重力に抵抗する様に、向かい風が体を突き抜ける。

それは実際には向かい風ではなく、私の体が落下している風を切る音だ。

風を切る音が心地よく、私は近付く荼毘の人影に目を細めて笑った。

「荼毘!」

私が叫んで、やっと荼毘は頭上から降ってくる私を確認した様だ。

「っ仁美!」

荼毘が見上げて私の名前を呼ぶ顔は、私と同じで笑みが漏れている。

私に気が付いた時ははもう遅い、私の右手から鎖が伸びると、容赦無く荼毘に巻き付いた。

荼毘を拘束すると同時に、私は地面に勢いよく着地する。

私はゆっくり体を起こすと、拘束されて炎を出せない荼毘を見つめた。

「…荼毘…。」

荼毘の目を捉えると、私は満遍の笑みで荼毘を見返した。

「あいっ変わらず弱いね♡」

「…はぁ、相変わらずのイカれっぷりだな、仁美。」

そう言って、呆れた顔で笑みを浮かべる荼毘もまた、私をそそる。

「今日は何して遊ぼうか、荼毘。」

拘束を解いて、荼毘の蒼炎に焼かれそうになっても構わない。

初めて会った時の様に、誰にも邪魔されずに、2人だけの時間で。

遊ぼうじゃないか荼毘。






















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