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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第5章 蒼炎を逐う※轟焦凍


B組の夕飯後に、団欒を迎えるが、ゆらの気持ちはすでに轟に向かっていた。

過ぎる時間が遅く感じる。

ゆらは一足先に自分の部屋に向かった。

ベットだけしか無い、簡易的な部屋だった。

どうせ眠るためだけの部屋なのだから、他の装飾品は必要ない。

早く部屋に帰ってきたとして、流れる時間は同じだろうに。

ゆらはその部屋で、時間が経つのを、高揚する気持ちを抑えて待った。

周りから物音がしなくなった。

皆んな寝静まった様だ。

ゆらはムクッとベットから起き上がった。

部屋のベランダを開けると、ゆらは外に出た。

空を見上げると、月が半分欠けていた。

荼毘と見たあの時の月は丸かった。

アレから半月、荼毘に出会えていない事に、ゆらは目を細めた。

雄英のセキュリティーはしっかりしているはずだ。

そのセキュリティーを掻い潜って、外に出られる。

ホークスにねだった、ゆらの特権だ。

それを同級生への昂りの為に使うと言ったら、ホークスのあの美しい顔は歪むだろう。

ほんの少しだけの罪悪感を感じて、ゆらは4階のベランダから中庭に飛び降りた。

足音すら聞こえない程の静かさに、ゆらの気持ちは更に高揚を浮かべる。

轟の部屋の場所は教えて貰っていた。

ゆらはA組の寮を見上げて、ほとんどの部屋が電気が付いていないのを確認する。

こんなコソコソとした行動をとるのは、まさにヴィランの様だと、ゆらは自笑した。

轟の部屋を見上げると、彼の部屋も暗かった。

ゆらは目を細めて轟の部屋を見ながら、彼が部屋の通り、寝ている事を願った。
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