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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第4章 蒼炎を追懐する :ホークス


「いつも通り、ホークスが鬼ね。」

ホークスを捕まえるのは無理だ。

逃げ役でもいつも簡単にホークスに捕まってしまう。

ホークスが待つ3分が、ゆらが逃げる時間だ。

させ、その間に出来るだけ罠を張る。

しかし、いつも饒舌な男は、今日は不気味な位静かだ。

(…ホークスの事を考えるのは、後にしよう。)

今は少ししか無い時間を有効に使う。

ホークスは3分待って、ゆらが入って行った山の中を見て、ため息を吐いた。

ホークスは腕を組むと、今日のゆらの様子を思い出した。

(アレは、間違いなく嘘の報告をしている。)

ホークスは、ゆらの衝動の強さを知っていた。

昔から、隙あらば、ホークスを拘束しようと、虎視眈々と狙っていた。

個性に関係しているのか、ゆらは誰かを拘束する事に、この上無い高揚感を感じている様だった。

ソレは、とても危うく、危険な思想だった。

今まで惨事が起きなかったのは、たまたまゆらにとっての衝動の対象が自分しかいなかったからだ。

ホークスは腕を組んで、人差し指で自分の腕をトントン叩いた。

本当は雄英に行かせる事すら、躊躇していた。

誰かがゆらの対象者になった時に、ゆらの衝動がどうなるか分からなかったからだ。

ゆらの衝動の先は、収集癖なのか。

……ソレとも。

相手を完全に屈する事なのだろうか。

その時に、その対象者は、果たして息をしているのか。

ホークスは、剛翼を森に放った。

部屋に入って来たゆらは、確実に乾いていた。

乾いて、乾いて、衝動対象者を何処までも追いかける、ハイエナの様な目をしていた。
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