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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第4章 蒼炎を追懐する :ホークス


ゆらは鎖を解くと、死柄木の左腕に拘束具を付けた。

不審な顔の死柄木がゆらを見る。

その目を見て、やはり死柄木は捕食者だと確信する。

ゆらを見る目は、囚われてなお、ゆらを狩る機会を伺っている様だ。

爆豪や轟も抗おうとするが、捕食対象を見て、躊躇なく殺しにいけるのは、この目なのだろう。

根本な衝動は似ているのに、実行できるかしないかが、死柄木とゆらの違いだと思った。

死柄木の手をぎゅっと握って見た。

自分の五指に、人が触れたのは何年振りだろうか。

死柄木はふと、そんな事を考えた。

「…死柄木弔…。」

ゆらはベットの上に膝を立てて、死柄木の顔を掴んで、その目を覗き込んだ。

「……ヤりたいなら荼毘の所に行け。」

死柄木はグッとゆらの腕を掴んだ。

「…貴方の…。」

ゆらの体は、死柄木の押した力には従わなかった。

突き飛ばしたいなら、もっと力を込めればいい。

ゆらはグッと死柄木の顔に自分の顔を近付けた。

「その目を閉じさせたい。」

どうやって閉じさせようか。

目を潰せば、もうこの目で自分を見下ろす事はしないだろうか。

グッとゆらの親指が死柄木の泣き袋に触れた。

死柄木がゆらの手首を掴んだ。

邪魔をするその手を、ゆらは目を細めて見た。

ゆらは死柄木の手を掴むと、関節を刺激して、反射的に外させた。

「!?」

自分の意思とは反対に、勝手に離れた自分の手に死柄木が驚いた。

「関節は、拘束するのに重要だから会得してるのよ。」

死柄木の細い腕なら、ゆらの力でも簡単に外せそうだ。
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