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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第21章 オリジン※荼毘・死柄木


自分が触れればすぐに顔を紅潮させて見上げてくるゆらに、荼毘は満足そうに笑った。

「いいのか?鎖使わないで、久しぶりなのに。」

そう言う荼毘を睨んでも、囁かれる言葉は全身に刺激を走らせる。
熱く流れる血に急かされる様に、ゆらは荼毘の手を握った。



触れたと同時に鎖が荼毘を繋いだ。
その瞬間に、いい様の無い多幸感を味わうと、荼毘の顔を掴んでその唇を喰んだ。



「っ荼毘っ……。」



余裕が無く、獣の様にキスを繰り返すゆらを見て、荼毘は笑いながらホークスとの話を思い返していた。



『お前の所の新人のサイドキック、今ウチのボスといるぞ。』



荼毘がそう言うと、ホークスの顔が明らかに歪んだ。
これは揶揄いがありそうだと、荼毘は乾いた笑を浮かべた。



「……荼毘……あの子は思い通りに制御できないぞ。確かに身体能力は高いが、まだ10代の半端者だ。」

「ああ……少し前ならな。」



荼毘の言葉に、ホークスの瞼が一瞬動いた。



『一騎打ちならそこそこの相手にも通用するけど、他勢だと難しいんだよね。』



強化合宿の時に、ゆらはそこら辺をどうにかしたいと思っていた。
少し前までは一対一なら強い相手でも1人で倒せただろう。
一方で、多勢での戦いでは、鎖で対応しきれていなかった。



「今はどうだ?離れた鎖が個性を失うまでの時間が伸びてないか?
鎖は今、同時に何本出せる?」



荼毘の言葉に、ホークスはスッと能面の様な顔をする。
そこまで荼毘が分かっているのなら、もう隠す事は出来なかった。



「分かってるだろ?あの消滅の個性が無制限に出せるなら……。
ヒーローとの戦いで圧倒的有利に立てる。

なぁ…、イレイザーベットはウチのボスとゆらと、どっちを見るのかね…。」
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