第21章 オリジン※荼毘・死柄木
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目を開けると知らない天井だった。
いつ気を失ったのだろうか。
起こそうとした体はギシッと悲鳴を上げた。
体のあちこちが痛い……。
何も服を着ていない自分の体には、情事の痕とはとても呼ばない、色々な痕が残されている。
思い切り死柄木にいい様にされた様だ。
ゆらはチラッと隣に寝ている死柄木を見下ろした。
どの位寝ていたのだろうか。
まさかこうして、死柄木のベットの上で目を覚ます日が来るとは思わなかった。
無防備に寝ている死柄木に舌打ちしそうになって辞めた。
その代わり、死柄木の寝顔にそっと自分の顔を近づけた。
「……あんまり無防備でいると………すよ……。」
ゆらがそう言って、死柄木の顔から離れようとした時に、ガシッと頭を掴まれた。
「……目覚めが悪い……。」
そう言って死柄木は不機嫌そうに起きた。
ゆらは黙って、鎖が繋がれていない死柄木の手を見た。
不思議な事に、死柄木に触れられてもさっきの様な嫌悪感は無かった。
しっかりと五指で死柄木は頭からゆらの顔まで手を滑らす。
そして口元に手がくると、唇を親指でスッとなぞった。
ゆらは目を細めてその死柄木の様子を見ていた。
ゆっくりと死柄木の顔が近付いてきて、ゆらの唇に触れた。
そしてそのままゆらをベットのに押し倒す。
「思ったより濃い再開したようだなぁ。」
ドアの方から聞こえる声に、死柄木は顔を上げた。
顔を見なくても、声で荼毘だと分かっていたけど。