• テキストサイズ

【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第21章 オリジン※荼毘・死柄木


「…ホークス…、ホークスを縛りたい。」

その感情を押し込めることが出来なくなって、私は懇願する様にホークスに言った。



その個性で骨を折られたホークスがどんな気持ちになるか分かっているのに、どうしても縋る事しか出来なかった。



「……いいよ。」

ホークスは少し考えた後に、そう言ってくれた。

その答えに一瞬ビックリしたけど、許可を貰った事が嬉し過ぎて、その時のホークスの心情なんて考える事が出来なかった。



鎖を出すと、ゆっくりとホークスを巻いていった。

冷たい鎖の感触と、ジャラッと立てる音が心地よくて、ホークスが巻かれるたびに、私の気持ちは高鳴っていった。



ギュッと鎖がホークスを縛ると、私は感じた事のない安心感に溢れてため息を吐いた。

こうしていると、ホークスが自分のモノになった様だ。



つい鎖に力が入ると、ホークスは顔を顰める。

「ゆら、痛い。」

ホークスの言葉で、私は鎖の力を緩める。



そうして、ホークスはたまに私に身を任せてくれて、私の衝動を抑えてくれていた。

けど、頼めば縛らせてくれる訳でも無い。

ホークスは断る時もあった。



そんな時に、我慢が出来なくてホークスを縛った事があった。

その時ホークスは初めて私に怒った。



「ゆら、勝手に人に個性を使ったら犯罪だ。
俺がいいと言った時以外に、俺に触れるな。」

骨を折られても怒らなかったホークスの声がいつもより低くて、私はすぐにホークスから鎖を外した。



そうしたら、ホークスはいつもの様に笑って頭を撫でてくれた。



そうやってホークスは昔から、私の感情を受け止め、正しく私と向き合ってくれていた。







/ 366ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp