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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第20章 蒼炎乱舞※死柄木②


だからこの町の大事件がニュースで流れるなんて思っていなかった。




それは何気なく付けたテレビから得た情報だった。




この町に、数体の脳無の襲撃。

激しく壊されたビルと、人々の避難の状況。




ニュースの画面は慌ただしいアナウンサーの言葉と、何度も切り替わる画面が、その惨事さを表している。

テレビ画面に釘付けになったのは、惨状の酷さからでは無い。




脳無が居る。

それはこの町に荼毘が来たと、ゆらに知らせた。




「はっ……荼毘。」




町の惨状に眉間に皺を寄せながら、口角を上げて荼毘の名前を呼んだ。




「……冷たいなぁゆら。」




背後から聞こえる聞き慣れた声に、簡単に胸が高鳴った。





開けっ放しの窓際では、カーテンが風に揺らされている。

そのカーテンの影に見覚えのある形が写ると、ゆらは目を細めた。




家に居ろと言ったホークスの言葉の意味は、荼毘と会うなだろう。


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