第19章 蒼炎と一騎当千※轟焦凍・ホークス
ゆらは焦凍の手を握り返した。
「うん…ホテル取ってる。」
お互い目が合うと、その意味は言葉にしなくても分かる。
「……文化祭終わったら、秒で行く。」
恥ずかしそうに、それでも真剣な顔で言う焦凍に笑みが漏れる。
多分こう言う時間が幸せなんだと思う。
今日はいっぱい焦凍に甘えたい。
その気持ちに嘘は無いのに、やっぱり何処かポッカリ穴が空いていて。
いつの間には溜まったいる衝動がドロドロと全身を覆うのに、それほど時間は掛からなかった。
もうすぐヒーロービルボードチャートが開催される。
世間がそんな話題で持ちきりだった頃。
帰って来たホークスが真顔でゆらは緊張で体を強ばらせた。
ズカズカとゆらの前まで歩いて来て、ゆらの肩をガシッと掴んだ。
「……何?ホークス……。」
その迫力に、ゆらはゴクリと息を呑んだ。
「……荼毘には何処まで知られてる?」