第18章 蒼炎の教育②※荼毘
その後すぐにホークスに呼ばれて、ゆらはホークスが用意したホテルに向かった。
ホークスが居る部屋の中に入ると、彼の表情が厳しかった。
きっとホークスは言いたい事は沢山あるだろう。
ホークスの顔を見て、ゆらは思わず顔を逸らした。
「……今日は1日ここで大人しくしてろ。」
そう言ってゆらをソファに座らせると、徐にテレビをつけ始めた。
しばらく黙ってテレビを見ていると、何でも無い昼間のワイドショーが急に画面が変わり、速報映像が流れた。
その映像は、ヒーロー達が八斎會本部に流れ込んでいる映像だった。
「……始まったか…。」
ヒーロー事務所が八斎會の調査をしていたのは知っていた。
その襲撃が今日だったのは、この時まで知らなかった。
事前にホークスから今日はここに来るように言われてはいたが、それはどうやらホークスの独断の様だ。
上はあの現場にゆらが居ても居なくてもどっちでもいい様だ。
「……はっ……。」
ゆらは混沌としている映像を見ながら、乾いた笑みが漏れた。
「…という訳で、お前の潜入は終わりだ。」
「……そうみたいだね…。」
スマホには死柄木からの収集はかかっていない。
あの現場には死柄木は居ない様だ。
でも、トガとトゥワイスは居るだろう。
その情報は言った方が良いだろうか。
いや、どうでもいいだろう。
今さらヴィランの1人や2人増えても、大した事では無い。
ホークスはテレビを消すと、ゆらに向き合った。
「……他に言うことは?」
「…別に…何も無いよ。」
元々長く連合に居るとは思っていなかった。