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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第17章 蒼炎の教育※治崎


治崎の手が体に触れて、ゆらは目を顰めた。

その瞬間に体が治ったのを見て、ゆらは肩の力が抜けたのが自分でも分かった。

いちいち緊張感がしんどい……。

ゆらは自分の体が治ったのを見てため息を吐いた。



「……お前の目的はなんだ?」

椅子から降りるゆらを見て、治崎は聞いた。

ゆらは治崎の言葉の意味を考えた。

ゆらを警戒している?

いや。

治崎はゆらの目的を見定めたい様だった。

ゆらの口角が上がった。

交渉術をホークスから教わった訳では無い。

なのに治崎のその質問が自分に有利だと言う事が分かる。


「不安なの?オーバーホール。」

ゆらは治崎を見ながら笑みを浮かべた。

ゆらのその表情に治崎の顔が歪んだ。

「それとも私の事を知りたい?」

ゆらは一歩一歩ゆっくりと治崎に近付いた。

治崎は少し体を逸らしたが、後退をするほどでは無かった。

ゆらが治崎の目の前まで近付いた。

いつもなら嫌悪感で体を逸らす距離だ。

さっきゆらを触った治崎の手を見た。

もう触った位ではアレルギーは出ない様だった。

ゆらはスッと腕を伸ばして治崎の胸に手を置いた。

ハッキリ触っているのに思った通り治崎にアレルギーは出ていない。

その様子を見てゆらはニッコリ笑った。

「私に頂戴♡完成品を♡」

ゆらの言葉に治崎は一瞬驚いた様だったが、すぐにいつもの表情に戻った。


「……それがお前の目的か?」

治崎がそう言うとゆらは目を伏せた。


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