• テキストサイズ

【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第3章 蒼炎を愛慕する※荼毘


とりあえず、何も無い部屋を見つけると、ゆらを床の上に置いた。

鎖を出されても面倒なので、爆豪に使った拘束具をゆらにも付けた。

荼毘は目を覚さないゆらを見下ろして考えた。

自分のコピーと対峙したのはゆらで間違いないだろう。

あの場所に来たという事は、それを知らせたのも自分のコピーだと、荼毘は思った。

(…連れてこようと思ってたのか?)

ゆらを見て、自分のコピーはそうしたかったのだろう。

そう考えると、荼毘はため息を吐いて、自分の顔に手を当てた。

(あり得ないだろ…こんなガキに。)

寝ているゆらを見下ろして、荼毘は目を細めた。

「…… ゆら。」

荼毘はゆらの名前を呼びながら、顔に掛かっているゆらの髪をそっと直した。

「…ん…。」

ピクッとゆらの眉が動いて、ゆらが薄っすらと目を開けた。

「………荼毘……。」

見知らぬ場所に戸惑うよりも先に、ゆらは荼毘を見つけた。

手を伸ばそうとして、勝手が効かない両手に、自分の腕が後ろで拘束されているのに気が付いた。

「どうだ?いつも拘束する側が、される気持ちは?」

荼毘はゆらの顔の前で屈んで、笑いながらゆらに言った。

「………………。」

ゴキッとゆらの後ろから骨が外れる音がした。

荼毘は驚いてゆらを見ると、何て事ない顔をして、ゆらは拘束具を外した。

「……大抵の拘束具は、関節外せば取れるのよ…。」

自ら外した関節を戻しながら、ゆらは平然と言った。
/ 366ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp