第16章 蒼炎の思惑※荼毘・死柄木
ゆらの顔を引き寄せて、もう一度ゆらと唇を合わせる。
キスより、その制欲の処理をさせればいいのに。
やはり死柄木のやる事は荼毘をイラッとさせる。
死柄木を巻き込んだ自負はあるため、荼毘は死柄木が果てるのを待った。
死柄木の息も上がり、扱いている彼の手が早くなるのが見えた。
「っ……はっ……っっ。」
細かい息を吐いて、死柄木のモノから放たれた精子がゆらの体に飛び散った。
しばらくその余韻でキスをしていた2人の唇がやっと離れた。
荼毘はそれを見ると、ゆらの顔を自分の方に向けた。
「……早く死柄木の鎖外せ。」
荼毘の言葉を聞いて、今度は言われた通り死柄木の鎖を外した。
そして体の向きを変えると、荼毘と向き合う様に抱き合った。
ギュッと荼毘を抱き締めて、耳元で囁いた。
「早く2人きりになろう…荼毘…。」
……初めからそう言えば良かったのに。
死柄木への衝動は満足させた様で、ゆらはいつも通り荼毘に縋り付く。
「…出し終わってからな。」
振り回させるのも馬鹿らしいが、今は中に入っている情欲から満たす事にした。
その後はまぁ……しばらく付き合ってやってもいいかと。
その程度の機嫌は治った。