第15章 蒼炎の休日※轟焦凍
「… ゆら…好きだ…。」
そう言ってゆらにキスをすると、ゆらは当たり前の様に受け入れてくれる。
クチュっと焦凍の舌が口の中に入ってくると、ゆらは目を細めた。
自分を好きだと言ってキスをしてくる焦凍は、本当にゆらを好きなんなと分かる。
荼毘とは違う。
荼毘と焦凍を比べる事自体焦凍に悪いか…。
焦凍のキスを心地よく何の衝動も無いけれども、ずっとこのまま抱かれていたい気持ちにさせてくれる。
「ん…私も好き……。」
自然に、穏やかな気持ちで焦凍に伝える。
きっとこの時間は傷付くことも、悲しい事も起きなさそうな。
そんな安心感で包まれる。
ゆらに好きだと言われると、焦凍はそれだけで気持ちが高揚して顔が赤くなる。
同じ好きじゃ無いかもしれない。
それは今はたいした事じゃなくて、早くゆらを抱きたい。
ゆらの柔らかい体を抱き締めると、不安な気持ちが少し落ち着くのだった。
「……焦凍…明日外でって……。」
焦凍の手が服の中に入ってきて、ゆらは焦凍の手を止めて言った。
久しぶりでゆらも気持ちが昂りそうだ。
「…………触るだけ……。」
確かに気持ちが昂り過ぎて、周りに気を遣いながら抱くのも難しそうだ。
大人しく外で会えば良かっただろうか。
でもSEX出来なくても、こうしてゆらに触れてキスをしたかった。
ゆらの胸に手が触れると、焦凍はピクッと手を止めた。
「……… ゆら…胸大きくなった?」
「…うん…。」
そんなに皆んなが分かるほど元々小さかったのだろうか。
大きくなった事よりそっちの方が衝撃だ。