第14章 蒼炎遊戯※治崎廻・荼毘
ピクッとゆらの体が反応するのを確認して、荼毘は体を起こした。
「何だ?気分が乗らないか?」
そう分かっているのに、ニヤッと笑って荼毘が聞いてくる。
「……そうだね…気分じゃ無い…。」
ゆらが眉間に皺を寄せていっても、荼毘は鼻で笑うだけだった。
なるほど…今日はずっとそれなんだ。
ゆらの言葉を無視して荼毘が再びキスをしてくる。
たっぷりと舌を絡ませた情欲のこもったキスだ。
どうやら荼毘も個性が出なく抵抗できないゆらを勝手に抱く様だ。
治崎の様な激しい嫌悪感は無いが、確かな怒りが湧いてきた。
治崎と違ってタチが悪いのは、荼毘はちゃんとゆらが気分を害すると分かっていてやってきている。
どうやら先程の質問は同じ位に荼毘の気分を害した様だ。
「っ……!」
荼毘の指がゆらの秘部に触れると、探る様にゆらの中に入ってきた。
乳首を触れながら舐められてクリトリスの裏を押される様に擦られると、気持ちとは反して体が勝手に反応する。
「……は…ぁ……っ。」
いつもより喘ぎ声が出ないのは、ちっちゃな対抗心だ。
いくら我慢しても体は荼毘の舌の指に反応し、勝手に顔も紅潮していく。
「…声抑えてるのか?」
荼毘が面白そうに笑って乳首から舌を離した。
そしてそのままゆらの下半身に向かうと、指で剥かれているクリトリスを口に含んだ。
「っん…ぁぁ…っ」
流石にビクッと体が跳ねて声が漏れた。
荼毘に体を愛される事にだんだん嫌悪感は無くなっていき、怒りだけが残った。
自分の意思を無視して抱かれる事は嫌なんだ。