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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第14章 蒼炎遊戯※治崎廻・荼毘


それで死柄木がゆらを連れて帰って来たと言うわけか。

荼毘は死柄木をジッと見て、彼の様子を伺った。

わざわざ死柄木がゆらの為に出向いた事も不思議だ。

「………何だ?」

死柄木は何も言わないでジッと見て来る荼毘に目を顰めた。

「…いいや?別に?」

死柄木は惚けているなだろうか。

それとも気が付いて居ないのだろうか。

普段なら絶対自分がそんな行動をするはずが無いと言う事を。


怪訝な顔で荼毘を見ている死柄木に、荼毘はため息を吐いた。

どうやら本当に分かってやっている行動では無い様だ。

ならわざわざ教えてあげる必要も無かった。

荼毘はゆらの頭をポンと撫でた。

見上げて来るゆらを見て、普段と違う行動をしているのは自分も同じだと目を細める。

「…… ゆら、やっぱり場所移動するぞ。」

今日は抱いておいた方がよいと直感した。

あまり死柄木の側に置いておきたくない。


2人が場所を移動すると言っても、死柄木は相変わらず興味が無さそうだった。

むしろうるさく無くなって、せいせいしている様だった。

荼毘は自分じゃ立ち上がりそうも無いゆらを抱き上げた。

荼毘の首に顔を置きながらゆらは死柄木を見た。


「……死柄木…ありがとう…。」

元々の原因は死柄木でも、今日は確かに死柄木に助けられた。

ゆらの嫌そうな顔を見て、死柄木はフッと笑った。

自分に借りを作るのは嫌なのだろう。

それが分かっているから、眉間に皺を寄せてお礼を言ってくるゆらに笑えた。

そのまま荼毘に抱かれて、2人はアジトを出た。






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