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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第14章 蒼炎遊戯※治崎廻・荼毘


思えば何故こうして治崎のペースに合わせてあげているのだろう。

殺される事が怖いから?

いや?そんな気持ちは全然無い。


ゆらはガッと治崎の顔を掴むと、自分から治崎の口の中に舌を入れた。

「!?」

ゆらの顔を彼の目が見開いて見ている。

その光景を見て、ゆらの目元が下がる。

ゆらが掴んでいる手を掴むと必死に引き離そうとしている。

そろそろ舌を噛み切られるだろうか。

まぁ別にそんな事はたいした事じゃない。


「っぐっ……。」

治崎の顔が歪んで苦しそうな声が口から漏れた。

それを聞いてゆらは満足そうに舌を抜いた。

はぁ…はぁ…はぁ…。

ゆらが離れると、治崎は唇を拭いながら肩で息をしている。

失礼なだ奴だな。

自分は勝手に人の唇を奪っておいて…。

「……はっ…オーバーホール……。」

治崎のその姿を見ながらゆらは笑って言った。


「ブツブツ出来てるけど大丈夫?」

ゆらの言葉に治崎の顔がさらに歪んだ。

その顔を見て、さーっとゆらの顔が冷たく治崎を見下ろす。

「早く荼毘が死柄木呼んで。」

ここに大人しく留まるつもりなんてサラサラ無い。

ゆらの意図が分かると、治崎はガッとゆらの首を掴んだ。

(…何だ、やっぱり殺すのか…。)

随分と馬鹿馬鹿しい死に方を選んだモノだ。

だけれどもあのまま治崎の手の中に居なければいけないなら。

そっちの方がよっぽどマシだ。



しばらく治崎と睨み合っていると、ドアの方から声が聞こえた。

「…もう来てるけどな…。」

その声にゆらはドアの方を見て目を細めた。
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