第13章 蒼炎を夢想する※荼毘
意外なゆらのおねだりに、荼毘は目を丸くする。
「……お前、普通って知ってる?」
失礼な事聞くなぁ。
「…知ってるよ…鎖使わなくて…イチャイチャするやつ。」
荼毘はゆらの言葉を聞いてはっと笑った。
なるほど…焦凍とはそう言う事をしている訳だ。
荼毘はゆらを運ぶと、ベットの上に優しく置いた。
「ご所望なら…お嬢さん。」
荼毘はそう言って笑うとゆらにキスをする。
んん、いつもより何だかキスが優しい。
ちゅっちゅっと、荼毘は何度も唇を付けて舌を入れてもすぐには絡ませなかった。
歯の裏をなぞって唇を優しく喰んで、やっと荼毘の舌がゆらの舌に触れた。
「ん…はぁ…ちゅ…クチュ……ぁっ……荼毘…。」
珍しい…鎖が無いのにキスだけでトロンとした顔をしている。
素直に受け身になっているゆらもまたレアな光景だ。
「……はぁ……。」
荼毘は唇を離すと、体を起こしてコートを脱いだ。
ゆらも服を脱ごうとしている腕を止める。
「お前は今日は何もするな。」
荼毘がそう言うとゆらは目を細めた。
それに異論はない様だ。
荼毘は上半身の服を脱ぎ捨てると、ゆらに覆い被さる。
頬にキスをしながら、スルッとゆらの服の裾から手を入れた。
まだブラを外していないゆらの乳房を優しく揉んだ。
「?」
違和感を覚えて荼毘はすぐにブラを外して、もう一度胸を鷲掴みにする。
「ゆら、胸大きくなったか?」
「……あー…うん…。サイズは変わった。」
ゆらは顔をかぁっと赤くして呟く様に言った。