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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第13章 蒼炎を夢想する※荼毘


永久に個性が使えなくなる…それは怖い。

そんな薬を作ったと言う事か、治崎は頭がいい。

チラッと死柄木を見ると、悩んでいる様だ。

「……オールフォーワンは与える事も出来るけどね…。」

ボソッと言ったゆらを、死柄木と治崎が見た。

何だ睨んで、怖いな。

「……コイツは元からメンバーに居たか?」

「最近入った。」

治崎は値踏みする様にゆらを見る。

怖い、怖い、そんな見ないで欲しい。

死柄木にボロがバレるのは困るのだ。

スッとゆらから目を逸らすと、治崎は話し出した。

ゆらは追及されなかった事に、ホッと肩の力が抜けた。


「個性を完全に消滅させる血清が広がったら、今度は個性を復活させる血清をチラつかせる。」

(血清?血なのか…。)

誰の?

「ヒーロー側にはその血清を、ヴィラン側には銃と弾を。
それで市場を支配する。」

これは通りで……公安が欲しい訳だ。

何処まで掴んでゆらをここに送ったのだろう。

情報では、八斎會を警戒しているヒーロー事務所は1つ。

ここで死柄木の接触がバレたら、あっという間に自分にも目が向けられる。

そして公安はそんなゆらを助ける気は無いだろう。

(辞めよう…死柄木…。)

私の為に。

ゆらはチラッと死柄木を見た。

ああ、駄目だ。

あの目はもう決めたらしい。

死柄木と治崎の提携はもうすでに決まった様だ。

取り敢えず、今日はここから生きて帰れる。

それだけでよしとしようか。
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