第12章 蒼炎と緋※荼毘・死柄木
「ゆら。」
轟は夜にベランダに来たゆらを見つけると、笑顔で寄って来た。
その轟の顔がゆらを癒してくれる。
部屋に入ると、轟はすぐにゆらを抱きしめた。
「…ゆら、インターン忙しいの?最近学校終わると居ない事の方が多いし。」
夜も会えなくなったし、電話も出ない事が多い。
確かに、連合と公安を行ったり来たりしてるが、最近?
まだインターンが始まって週を跨いでいない。
「……轟……。」
ゆうて4日目だ。
ゆらは呆れた様に自分に抱きついてくるに呟いた。
「……焦凍…そろそろ焦凍…。」
「……ん…焦凍。」
可愛い。
ゆらがぎゅっと焦凍を抱き締めて名前を呼ぶと、とても嬉しそうに焦凍は笑う。
「ゆらから来てくれたの嬉しい。」
そう言って焦凍は嬉しそうにキスをする。
明日死柄木と八斎會に行くから、死ぬ前に焦凍に会いに来たと言ったら驚くだろうか。
ああ行きたくない。
死柄木のせいで死んだら恨んでやる。
「…ゆら、今日はいいよな?」
ゆらの服を掴んで、焦凍は尋ねる様に聞いた。
勿論、そのつもりで来たよ。
ゆらは笑うと、自分から焦凍にキスをする。
沢山唇を重ねて舌を絡める。
焦凍がゆらの服を脱がしてくれるので、ゆらは焦凍の服を脱がせた。
この前は嫌々だったから、こうしてゆらが積極的なのは嬉しい。
少しは自分の事を好きになってくれただろうか。
少し焦凍の胸が痛んだ。
「…はぁ、焦凍…。」
唇が離れて、ゆらは呟くように言った。
「焦凍と会えて良かった。」