第12章 蒼炎と緋※荼毘・死柄木
死柄木の緋い目に見られて、ゆらの体に電流が走った様だった。
舌が絡まって、抑えられている顔の手から死柄木の匂いが脳に伝わった。
「あっンンンンンン…!」
ビクビクッと体が痙攣して感じた事の無い絶頂がゆらを襲った。
「……お前ふざけんなよ…今誰でイッた?」
ビクビクと痙攣しているゆらを見上げながら、荼毘は不機嫌そうに低い声で言った。
「…まだずっとイってる…。」
死柄木は震えているゆらの唇をペロッと舐めたてニヤッと笑った。
「あっやぁ…死柄木…頭おかしくなるっ。」
両手から死柄木の感触と荼毘の感触が鎖を伝わってゆらに流れる。
こんな感覚初めてで、体から力が抜けていく。
鎖で縛られている死柄木の手を、ギュッと握ったゆらを見て、荼毘が舌打ちした。
体を起こして、死柄木からゆらを離す様にゆらを抱き締めた。
「…ゆら。」
荼毘はダランとしている腕を自分の首に巻き付ける。
力弱くゆらの腕が動いた。
「…荼毘…気持ち良くて、頭おかしくなる…。」
「……そーかよ……。」
荼毘は死柄木とゆらが繋がれている鎖をチラッと見た。
「……ゆら、死柄木の鎖消せ。」
「……やだぁ〜。」
「やだじゃねぇよ、焼くぞ。」
もうダメだ、完全にぶっ飛んでる。
「……コイツの使ってる薬なんだ?」
「残念ながらシラフだ。」
荼毘はため息を吐いて、ゆらの顔を上げる。
キスをして、ゆっくり舌を絡めている。
「…ん…荼毘…荼毘…。」
何度も名前を繰り返して呼んで、荼毘の舌を追う様に絡める。