第12章 蒼炎と緋※荼毘・死柄木
「…荼毘…暴れるならもっと縛るよ♡」
そうにっこり笑って見下ろすゆらは。
完全に情欲を抑えきれずに、恍悦した顔で荼毘を見下ろしている。
「っゆら…っ。」
煩い荼毘の口を塞いで、ゆらは自分の服を脱ぎ始める。
本当にここで始めようと言うのだろうか。
荼毘は目を顰めると、ゆらの唇を離した。
「……リーダー、出て行ってくれないか?」
諦めたのだろう。
死柄木が部屋を出る様に荼毘は頼んだ。
荼毘の言葉を聞くと、死柄木は頬杖を付いて荼毘に笑って言った。
「どうした?教えてくれるんじゃなかったのか?」
そう言った死柄木に荼毘はイラッと睨み付ける。
(死ね、イカれ野郎共。)
気がつくとゆらは服を全部脱いでいて、荼毘のズボンに手を伸ばしていた。
ベルトに手を掛けたゆらに、荼毘はピクッと反応してゆらの腰を両手で押さえた。
ゆらの顔が一瞬暗くなる。
邪魔をするのかと、その目が荼毘を見下ろして言っていた。
本当に縛り付けて犯されそうだ。
そんな趣味も、そんな姿を死柄木に見せる気もサラサラない。
「……上手にやれよ?」
折れた荼毘の苦笑いを見て、ゆらはにっこり笑った。
「大丈夫、上手になったよ♡」
ゆっくりと時間をかけて味わう事を荼毘から教わっている。
荼毘のモノを出すと、ゆらは優しく握りしめる。
ピクッと右目が動く荼毘を見て、ゆらは体を折って荼毘に唇を押し付けた。
ゆらの手が上下に動くと、絡めている舌を伝って、荼毘の吐息を感じた。
ゾクゾクッと言いようが無い快感に、ゆらの体が震えた。