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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第12章 蒼炎と緋※荼毘・死柄木


「…何だ?」

ドサッと椅子に座る死柄木にゆらは首を傾けた。

「私が先でいいの?」  

彼が素直に着いてきたのなら、ソレは死柄木もまたゆらに用事があると言う事だ。

「……私の用事は大した事無いよ、この先にどうするのか聞きたいだけ。」

自分の立ち位置を確保する為に、ある程度の死柄木の行動は把握しておきたい。

「……まずは八斎會、アイツらの目的を聞きに行く。」

手を組むと言う事だろうか。

そうしたら、八斎會には入りやすくなるのだろうか。

願ったり叶ったりだが、国がコレだけ尻尾を捕まえようとしているのに、少しも隙を見せなかった団体だ。

やはり、八斎會に行くにはゆらには荷が重い。

潜入はごめん被りたい。

「向こうの若頭と話に行くからお前も同行しろ。」

「え?やだ。」

パッと出たゆらの返事に、死柄木は目を顰める。

「だって、何かあった時に私を盾にするつもりでしょう?」

危ない所に行くのに、わざわざゆらを連れて行くなんて。

そんな理由は考えなくても分かる。

死柄木ならそうする。

死柄木の信頼を得る為に、死ぬ思いはしたく無い。

「……………。」

死柄木は図星だったのだろう。

何か考えている様にゆらを見る。

死柄木はスッと手を出した。

「………縛らせてくれても嫌…。」

口ではそう言うのに、何故か死柄木の元に足が動いてしまう。

助けて欲しい。

自分の衝動が首を絞めてくる。

死柄木の腕に鎖を巻くと、ゆらは死柄木の膝に乗って彼を見下ろした。

荼毘の言った通り、簡単にコレで言う事を聞く様だ。

「はぁ…死柄木…。」

すぐに衝動がゆらの脳を奪った。
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