第12章 蒼炎と緋※荼毘・死柄木
早速死柄木から呼び出しが来て、指定の場所に向かった。
「トゥワイスにサイズ測らせろ。」
メジャーを出すトゥワイスを見て、ゆらは服に手をかけた。
「服着たままで!」
「あ、そう。」
スッと服から手を離して、トゥワイスと別の部屋に移動する。
荼毘が着いてくるのに少し顔を歪めた。
連合に出入りするのに、いちいち荼毘が着いて来たら不都合の方が多い。
個人的には嬉しいが。
結構色々測られた。
正確なイメージの方がコピーを作りやすい様だ。
大丈夫かな。
自分のコピーが意思を持ったなら、連合の言う事を聞かずに縛りたい相手だけを縛りそうだ。
余計に場が混乱しそうだなぁ、と思いながらとりあえず素直に測らせてみた。
この時はまだ、国はトゥワイスを脅威として見ていなかった。
「トガちゃんより…「比べたら締め殺す。」」
トゥワイスの言葉を被せ気味に遮った。
寸法が終わって、チラッと荼毘を見た。
荼毘は何も言わずにじっと見ているだけだった。
観察?監視?
多分両方を兼ねた目線だ。
事前情報の通り八斎會と一悶着あった様で、死柄木達はピリピリしている。
「……死柄木と話したい…。」
荼毘にそう言うと、少し顔を歪めた。
荼毘が思っている通り、2人きりで話がしたかった。
「…どうぞ勝手に…。」
あまりよろしく思っていない言い方に、ゆらは苦笑いした。
荼毘の機嫌を伺いつつ連合を探る。
中々に困難な仕事だ。
「死柄木。」
ゆらが死柄木を呼ぶと、彼は何も言わずにスッと椅子から立ち上がった。
意外に素直に聞いてくれる事に、ゆらは少しびっくりして、死柄木と一緒に部屋を出た。