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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第10章 蒼炎の衝動※荼毘


ゆらの動きを見て、プロヒーロー達が唖然とする。

コレが本当に、雄英に入って数ヶ月の学生の動きなのだろうか。

轟が有名で、彼の力がずば抜けているのは、エンデヴァーが幼い頃から轟を訓練した結果だ。

公安ヒーロー以外は知る由もなかった。

ゆらもまた、幼い頃から訓練を受けている事を。

(…脳無を縛っても、全然楽しく無い。)

ヒーロー達の視線を集めながら、ゆらはそんな事を思っていた。

若干15歳ながら、トップヒーローに近づいている。

(だから俺には手に余るって言ったんだ、ホークス。)

もうゆらの力を隠せない。

ゆらの登り詰めるその姿に、昔のホークスを写した。

当然だ。

ホークスがずっとゆらの相手をしていたのだから。

集落の襲撃を静圧すると、インターン1日目はそうして終了した。



ーー

ーーー

ゆらは何故今、始末書を書かされているのか理解できない。

始末書は『命令無視』に関してだ。

現場周辺のヴィランを捕まえたのが、何が悪いのだろうか。

取り敢えず、命令無視してごめんなさいを、400文字で表した。

始末書を書き終わって、ペンを握っている手が止まった。

荼毘は黒煙の元に行ったヒーローを焼いて、逃げた様だ。

ゆらの個性が時間が経てば消える事を知らなかったとしても、何故自分の個性で捕獲し直さなかったのだろうか。

そのヒーローの怠慢としか考えられない。

ゆらなら間違いなく、ヴィランを受け渡されたら、自分の鎖で縛り直すからだ。

よっぽど荼毘は苛立っていたのだろう。

そのヒーローは黒焦げになって死んだ。
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