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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第10章 蒼炎の衝動※荼毘


インターンの期間は1週間にしてもらった。

ゆらは東京に出てきて、しばらく窮屈だった寮生活からの解放に心が躍った。

束縛されるのが嫌いなゆらからしたら、寮生活はかなりストレスが溜まるモノだった。

「……俺は断ったんだけどな…。」

「よろしくお願いします先輩。」

前回同行してくれた公安ヒーローの事務所にゆらは来た。

この嫌そうな顔を見たくて指名したのだ。

東京の方が事件が多いだろうとの打算もあった。

久しぶりの開放感に、やる気は満々だ。

初日はサイドキックと、町のパトロールに出た。

東京でも郊外ならそこまで大きな町は少ないんだと、ゆらは思った。

ヒーロー事務所が集中していない方が、活動しやすいのかもしれない。

事務所を立ち上げる気は無いので、自分がヒーローになったら、都市部のヒーロー事務所に就職しようと漠然と考えた。

それとも自分は公安職員になるのだろうか。

特に自身の将来の事はあまりよく考えていない。

縛れる相手が居るのからそれでいい。

出来ればその数は多い方がなお良かった。

パトロール中に、2人に連絡が入った。

東京の郊外の村に脳無が現れたと。

東京に村がある事にびっくりしたが、すぐにゆらはその異変に気が付いた。

(…脳無?)

浮かんだのは荼毘の姿だ。

すぐに2人は現場に向かった。

本当に村というだけあって、その場所は山の奥にあった。

ここが東京だと、言われなければ気が付かない位だ。

現場に着くと、数体の脳無と数名のヴィランを確認出来た。

荼毘を探すまでも無かった。

見なくても分かる、そこに荼毘は居ない。
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