第10章 蒼炎の衝動※荼毘
「……ゆら…今日は縛らないの?」
中々手を出してこないゆらに、轟は痺れを切らせて聞いてきた。
「…今日は大丈夫…。」
ゆらが断ると、轟はショックを受けた顔をする。
ゆらが縛る事をしないと、彼女に求められていない気になる。
そして、その予感は少し当たっている。
ゆらは前みたいに、轟に興奮を見せなくなっている。
轟はキスをしながら、ゆらの胸に手を置いた。
今日はブラまでしている。
「……………。」
そんな事では辞める気は無いので、轟は無言でゆらの服を脱がせてブラを取る。
「……轟…私生活に支障が出てる…。」
主に、夜の活動に。
「…俺も支障が出てる…。」
轟はゆらの首に齧り付きながら続けた。
「ゆらとヤラなかった次の日は、授業中でもちんこ勃って困ってる。」
それは可哀想だが同情は出来ない。
どんどんベットに押し倒そうと体重をかけてくる轟に、ゆらは折れて身を任せた。
ドサッと2人の重みがベットにのしかかった。
「…轟…せめて一回で…。」
今日は本当にその気になっていない。
そんなゆらに、轟は顔を顰める。
「ゆら、今日はもう何も言わないでくれ。」
そう言って、ゆらの唇を塞ぐと、自分の服も脱ぎ始めた。
可愛い喘ぎ声しかもう聞きたく無い。
深夜の寮での密会は、ただでさえ出来る事が制限される。
轟はゆらの体に唇を押し付けて、彼女の体をすがる様に抱き締める。