第9章 蒼炎を悔悟する※轟焦凍
轟に腕を掴まれて、ゆらは目を細めて、鎖を解いた。
「あっ…。」
ショックを受けた様だ。
シュンとなっている轟に、同情はしない。
「…コレどうすればいいの?」
使い果たしたゴム達は、どう処理をすればいいのだろうか。
絶対に、同級生達に見られてはいけないやつだ。
「インターンの案内の封筒に入れて捨てるとか。」
「轟、頭いいね。」
練習用をそうやって捨てた実績だ。
色々面倒くさい。
そう思いながら、ゴミを捨てる。
轟はサッサと余韻から抜け出していくゆらを後ろから抱きしめた。
「……………。」
轟って、こんなに甘えてくるのだと、何だか不思議な気持ちで、彼の後頭部を見る。
「……ゆらがやっと、俺のモノになった…。」
轟の呟きに、雷に撃たれた様だ。
そうなの?
私、轟のモノなの?
「……違うと思う……。」
冷や汗を出しながら、慎重に言葉を発した。
「…俺の初めてだったんだから、責任取って貰わないと…。」
それならゆらは荼毘に責任とって貰わないと。
頬にキスを繰り返してくる轟に、どんどん正面を取られて、とうとう唇にキスされる。
「いいよねゆら、俺だけで。」
SEXって怖い。
初めて責任を問われる情事をした。
「……責任ってどうすればいいの?」
轟はキスを止めて、少し考える。
「…俺以外とキスしないとか、SEXしないとか…。」
結構制限される。
「後、手ぇ繋がないとか、3秒以上見つめないとか…。」
どんどん出てきて、そろそろ日常生活に影響が出そうだ。
「……慰謝料払います…。」
無理だ、絶対に責任取れない。
「俺は絶対にゆら以外とはそんな事しねぇ。」
格好良く言われても重い。