第9章 蒼炎を悔悟する※轟焦凍
「…ゆら、ゴムしてるから、このまま中で出すよ?」
聞かれても良く分からない。
だけど、抱きしめて、轟の匂いに包まれてると、どうでも良くなる。
(…あー…馬鹿になる…。)
気持ちが高鳴って、気持ち良くて、轟が居る。
ギュッと轟を抱き締めて、彼が中で果てるのを感じていた。
「はぁ…はぁ…はー…。」
「……………。」
轟が耳元で、息を整えているのを聞いて、ゆらはギュッと轟の手を握った。
気持ち良かったけど、イくには凄く集中しないと無理そうだ。
挿入れただけで、気持ちが昂ってイった。
荼毘との情事とは違う。
それでも、穏やかに抱き合う轟との情事も、心が安心した。
轟は息を整え終わると、しばらくゆらを抱き締めて、キスを繰り返す。
ぎゅーーっと抱き締めてくる力は、だんだん強くなってきている気がした。
「……ゆら、イってないしまだ出来るよね?」
「?」
ゆらが理解出来ていなくても、轟は体を離すと、使ったゴムを片付けて、新しくゴムを付け直す。
ガシッと足首を掴まれて、ソレが何を意味しているのか、やっと分かった。
「…轟…。」
困惑して轟を見上げると、轟はニッコリ笑って言った。
「大丈夫だよゆら。」
大丈夫と繰り返しながら、ゆらを組み敷いてくる。
イケメンの笑顔に騙されそうだが、大丈夫の使い道がおかしい。
困惑しているゆらを言いくるめて、轟が再び中に入ってきた。
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「……轟……本当に…無理だから……。」
アレからどれだけ抱かれたのだろうか。
今もなお、隙を伺っている轟が怖い。