第9章 蒼炎を悔悟する※轟焦凍
グッと背中と腰を掴んで、轟がゆらをベットに寝かせた。
ギュッと繋がれている手が、痛くて、ゆらは顔を歪ませた。
体を倒して、轟がキスをしてくる。
唇を離して、拘束具で繋がれている手を握りながら、ゆらの目の前で、ゆらの手にキスをした。
「…ちゃんと繋がってるよ。」
痺れる様な感覚が、視界から脳に伝わった。
ゆらは一瞬止まった息を吐くのも忘れて、轟の頭を掴んだ。
グッと乱暴に、髪の毛を掴むと、轟を自分に押し付ける。
目眩がする程の衝動に駆られて、轟の口の中を犯すと、もう止まらなかった。
「はっ…はぁ…はぁ…。」
部屋の中に、舌の音と、お互いの息が響いた。
苦しさに目を開けて見たゆらが泣いていた。
ゆらの涙を拭おうとしても、ゆらがその手を掴んで、自由に触れない。
轟はただ、ゆらが求めるままに、身を任せた。
「…う…はぁ…。」
嗚咽と、吐息が混じった声がゆらから出て、やっと唇が離れた。
轟はやっとゆらに触れられて、彼女の頬に触れて、流れる涙を舌で拭った。
「…悲しいの?嬉しいの?」
そう聞きたくなる位、ゆらは恍悦した笑みで、轟を見ていた。
「もう…分からない。」
轟を衝動のまま襲いたくないのに、触れたらいい様のない幸福感が体を支配する。
「…ゆら…。」
轟はその表情のゆらを見て、嬉しそうに笑みを浮かべる。
「すげぇ綺麗だ。」
ゆらの服の中に手を入れると、柔らかい肌を堪能する様に触れた。
腰から胸に向けて手を移動して、目的の場所に辿り着くと、胸を手の中に収める。