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【R18】蒼炎を縛る【ヒロアカ】

第9章 蒼炎を悔悟する※轟焦凍


ダメだよ流されちゃ。

ちゃんと聞いて。

どんなに私が、特質で、貴方達からかけ離れているか。

私が、荼毘の面影しか見ていない貴方が好きだと言っているか。

「轟っ…聞いてって…。」

ゆらの声も途切れ途切れになるほど、轟はゆらにキスを繰り返す。

「ゆら…何を聞いたって俺の気持ちは変わらないんだ。」

ゆらの気持ちが変わらない様に、轟の気持ちもまた変わらない。

好きで。

勝手に部屋に来るくらい大好きで。

だって、ゆらが居るのは自分の腕の中で。

彼女がキスを返しているのは自分なんだ。

「…ゆら…。」
 
轟が唇を離して、ゆらの顔を覗き込む。

「縛っていいよ。」

そう言って笑った轟の顔が恍悦に満ちていて。

ゆらは目眩がした。

「…轟…嫌だ。」

あの衝動で、今の轟への感情を曖昧にしたく無い。

「大丈夫ゆら、怖くないよ。」

優しく囁く轟の声が1番怖かった。

轟は、ゆらのベットに座ってゆらに手を広げた。

心臓が。

張り裂けそうな位高鳴った。

轟の笑顔も、抗えない衝動も全て怖い。

震える手が轟に伸びた。

それを嬉しそうに轟は見ていたんだ。

彼の手を握って、その腕を拘束具が繋いだ。

怖かった気持ちが無くなって、高揚感がゆらを襲う。

繋がれたら手を、轟がギュッと握った。

「ほらね、ゆら怖くない。」

恍悦に満ちた顔で、自分を見下ろすゆらを見て。

轟は満足そうに笑った。

轟の手をゆらが握り返した。

ゆっくりと、轟の顔に自分の顔を近付ける。
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