第8章 蒼炎乱舞※死柄木
実際鎖で繋いで無かったら、何度か死んでいた。
「死柄木と私どっちが勝ってた?」
ゆらは荼毘の方を向いて聞いた。
「お前は戦ってたのか?」
荼毘は呆れた様にため息を吐いた。
確かにSEXを見せつけられていると言うより、格闘を見せつけられていた気分だ。
初めから、あの2人がまともにできるなんて思ってもいなかった。
確かに、死柄木がゆらの中に出そうとして、イラッときたが。
(イカれ×イカれは、ああなるのか…。)
疑問に思っていた事が分かって、荼毘はスッキリした。
ゆらはため息を吐いて、服を拾った。
荼毘はそのゆらの腕を掴んだ。
「…俺はまだ、出してないんだけど?」
邪魔したのは、ゆらだ。
「…やだよ…痛いもん…。」
(スッキリした顔しやがって…。)
さっきまで自分に欲情してたのに、アッサリと死柄木で解消した様だ。
「…縛っていいぞ。」
魅力的な誘惑に、ゆらは一瞬惹かれた。
「………やっぱり嫌だ……。」
冷静になると、やはりさっきの荼毘の行為は許せない。
「もう邪魔しないから、他の人でどうぞ。」
ゆらはそう言って、荼毘の腕を払った。
「…クソガキ。」
「ガキで結構。」
服を着るゆらを見ながら、荼毘は椅子に座って肘を付いた。
「…お前さぁ…。」
服を着終わったのを確認して、荼毘はゆらに言った。
「俺の事好きだぞ?」
荼毘の言葉にゆらは振り返った。
「知ってる。」
ギュッと目を顰めて、自分を見るゆらに、荼毘はフッと笑った。